この度、EBSCO Information Services(EBSCO / 以下弊社)では、AI Insights と Natural Language Search(以下 NLS)という人工知能(AI)を用いた2つの新機能をご提供するはこびとなりました。 AI Insights は、論文の全文情報から重要なインサイトを生成、リスト化して表示するもので、一方の NLS は学生・研究者(利用者)が自然言語を使用した際のエクスペリエンスを向上させ、コンテキスト処理と全体的な検索の精度を向上させるものです。
これらの新機能は、学術研究プロセスをより良いものにし、ユーザーエクスペリエンスを向上させるという 当社が継続的に行っている取り組みの一環として開発されました。
AI Insights は(利用者が)選択した論文の全文情報から大まかな要約、つまり「インサイト」を生成し、利用者が自身の検索と論文との関連性を素早く判断できるようにする機能です。インサイトは論文の全文情報に基づいており、検索拡張生成(RAG)方式を使用することで、ハルシネーションの軽減が図られています。また AI Insights は、EBSCO 社の司書資格を保持したスタッフによる、人間参加型のレビューを通じた検証も行われています。
NLS は自然言語による検索を可能にし、それにより利用者の意図がより尊重されます。本機能は、EBSCO の関連度ランキング(relevance ranking)、リンクドデータによって制御された語彙である Unified Subject Index を通じた主題クエリ拡張、信頼できるメタデータ、さらに一般的な単語についての AI クエリ拡張といった検索テクノロジーを基盤として活用しています。
EBSCO 社の AI and Semantic Innovation 担当ディレクター Ashleigh Faith のコメントを以下にご紹介します:
「これらの革新的な機能は、幅広い利用者からのフィードバックに基づき、また EBSCO の AI に対する信条(EBSCO’s AI Tenets)を念頭に、配慮をもって開発されました。私どもは学術研究の効率を高め、研究者の皆様と、彼らが所属する大学・機関の図書館を世界で最も信頼できるコンテンツに結び付けるため、責任をもって AI を活用することに注力しています。AI Insights と NLS は、利用者による厳密な検査・検証を受けており、各機能は学術研究プロセスをより簡単に、かつ効率的にすることを意図しています」
AI Insights 機能は現在、EBSCO の全文情報データベースと EBSCO Discovery Service™(EDS)の各インターフェイスにてご利用頂けます。NLS は2025年春頃(4月予定)に英語での学術検索を強化するため、設定が可能となる見込みです。
英語以外の言語については、今後行われる機能強化での対応に向け、鋭意取り組んで参ります。
また EBSCO 社では、EBSCO Artificial Intelligence ページ(*4月現在、英語版のみのご提供)を公開し、EBSCO 社と AI についての詳細、β テストなどについてのお問い合わせ、弊社との共同研究・開発イニシアチブのお申し出を承っております。